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@シアターコクーン M列15番
まずは演出。大人計画さんらしい舞台装置、というか松尾さんらしいと言うべきか。
全体的にこの社会、この世の仕組みみたいなものに対する若い頃の松尾さんの怒りがストレートに現れた戯曲だという気がしました。生まれてすぐにある不平等、不条理、誰にでも訪れる死は平等。誰でも親は選べないし、身体的な差、家庭の差、地域性いろいろな不平等や事故などの不条理。では、なぜ生きるのに宗教が必要なのか。信仰だけでは足りないのか。盛り沢山な舞台でした。特に答えはなくてもいいと思うし、エネルギーに溢れたいい舞台でした。
笑いの要素をところどころに散りばめ、重い内容をそうと感じさせない演出でした。
役者さんでは、阿部さんの長台詞と古田さんの佇まいがよかった。古田さんの純愛、サラサラストレートの髪がよくお似合いでした。それにしても、古田さんの声っていいなぁ。やはり役者さんには合う戯曲と合わない戯曲があると実感した。
大竹さん、他の舞台のDVDでの印象から感情を外に放出し放題の感じに苦手意識があったけれど、生は良かったです。とくに最初。とにかく訴訟しまくる柄の悪さが笑えました。声の通りもよく、やはり良い役者さんなのだと思いました。
多部ちゃん、今年2本目の舞台は嬉しかったです。声の通りは、サロメの時に認識済みだったので、今回はどんなキャラなのかに注目。しかし、売春を生業にする役とは驚きました。顔が小さく、バービー人形のようなバランス。最後の「延長しようよ〜」の台詞が良かったです。
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